入浴中の事故といえば、長い間、血圧の急激な変化によるヒートショックが主な原因とされてました。しかし近年、入浴中に体調を崩した方に対するアンケートで、8割が熱中症の疑いであったという調査結果が出ました。入浴時はもちろん高温多湿ですし、特に夏は気温も高いですから熱中症になりやすいです。また、日本人は熱いお湯での入浴を好む方が多く、リスクはより高くなります。
「熱くないと入った気がしない」 「熱いお湯をぎりぎりまで我慢してるのがいいんだ」
そんなことを言う方が、あなたの周りにいませんか?
熱いお湯に入ると脳内麻薬の一種が分泌され、幸福感を感じ、暑さによる痛みも感じなくなります。その気持ちよさに病みつきになって熱い風呂につかりたくなるのです。
入浴中に体温が40℃を超えると熱中症の症状が出始めます。日本人が好む温度は42℃〜44℃特に
高齢の方は暑さを感じる機能が鈍くなっていますから、熱いお湯で長湯をしがちです。発汗作用も衰えているのでそのまま熱中症になり、事故へつながってしまうことも…。
入浴前と入浴後にはコップ一杯程度の水分をとり、タイマーなどを利用して意識的に長湯をしないように心がけましょう。
同居のご家族がいる場合には、お風呂に入る前に一声かけておくのもいいですね。また、入浴中に意識がもうろうとしてきた時、動けなくなってきたと感じたら、まずお風呂の栓を抜いて下さい。
意識を失っても溺れることがありませんし、体温も下がりやすくなりなす。
何事でも適度におこない気をつけて、こまめに水分、塩分を摂りましょう。